紫色のクリスタルは、大きく分けるとタンザナイトに代表される青紫系と、アメジストに代表される赤紫系統の二つです。
その間と言うべき『紫』色のクリスタルがない!かろうじてバイオレットがそこに入ってくるけれども淡い紫です。これぞ紫!と呼べるカラーがない…
そして、すべてのノーマルカラークリスタルの実物見本を作っていて思ったことは、技術は進歩している…!ということ。過去のクリスタルを見ていると、濃くて深い色ほど彩度(あざやかさ)と透明度が落ちてしまっています。それが、ここ近年のカラークリスタルは、濃くても深みがあっても透明感と艶やかさを失っていないのです。
淡い色のクリスタルでもこれは同じで、この紫グループでいえば、ライトタンザナイトの後継にプロヴァンスラベンダー。ライラックの後継にアイリスといったように。
グリーンもそうでしたが、色が偏っているのは技術的な問題もあるのかもしれません。
色の名前と意味
- バイオレット Violet
[植物] スミレ(菫)のこと。色名としては青紫色の代名詞なんですが、ここでは赤み寄り。
- ライトアメジスト Light amethyst
[鉱物] アメジストカラーの淡いバージョン。 - アメジスト Amethyst
[鉱物] 宝石のアメジスト。紫水晶のこと。 - ライラック Lilac 廃番
[植物] 金木犀科の落葉低木。フランス語でリラ。柔らかな花色から。 - バーガンディ Burgundy
[地名] フランスのブルゴーニュ産ワインの色。フランス語の Bourgogne(ブルゴーニュ)を英語にすると Burgundy(バーガンディ)になる。
- タンザナイト Tanzanite
[鉱物] 宝石のタンザナイト。名前の由来はタンザニアで見つかったから。 - ライトタンザナイト Light tanzanite 廃番
[鉱物] 上記のタンザナイトより淡いカラー。 - パープルベルベット Purple velvet
[染色] 英語でベルベット、ポルトガル語でビロード、フランス語でベロア、和名で天鵞絨(てんがじゅう)とも呼ばれているそう。だけど和名が一番知名度がない笑。イタリア発祥のパイル織物の一種で、柔らかで上品な手触りと深い光沢感が特長。
- プロヴァンスラベンダー Provence lavender 2011-SS 廃番
[植物] ラベンダー(シソ科)の花の色。それも南フランスプロヴァンス地方の。美しいラベンダー畑のイメージが浮かぶ。 - スモーキーモーヴ Smoky mauve 2015-AW 廃番
[植物] モーヴはフランス語でゼニアオイのこと。ただ花色は鮮やかなピンクよりの紫。色名としてのモーヴは、人類史上はじめての合成化学染料につけられた名前です。それまでの紫色は原料が希少だったため高貴な人しか使えない色でした(紫の染料が貴重なため、藍と紅の染料で混色していたりも)。
- アイリス Iris 2021-SS
[植物] アヤメ科の植物の総称。ヨーロッパ地中海地方原産。ギリシャ神話の女神イリスに由来とのこと。そういえばエルメスの香水にイリスありました。 - バイオレットオパール Violet opal 廃番
[鉱物] 紫色のオパールのことなんですが、スワロでは ”バイオレットカラーの乳白色バージョン” です。 - シクラメンオパール Cyclamen opal 2010-AW 廃番
[植物] シクラメンの花色から。でも日本で見かけるシクラメンといば、ピンク・赤・白がほとんど。
※2023年11月現在、貴和製作所の商品ページに掲載のないものは廃番としています。
青紫と赤紫の間、濃くて鮮やかで美しいパープルがほしいところです。最近の流れで言えばマジェスティックパープルでしょうか笑。
バイカラー・カラーチェンジのクリスタル
プロバンスラベンダー/クリソライトブレンド Provence lavender/Chrysolithe blend
バーガンディ/ブルージルコンブレンド burgundy/blue zircon blend
プロバンスラベンダーの方は青紫に淡いグリーンの組み合わせ、バーガンディの方はブルージルコンが強いためにどちらもあまり紫を感じず、ブルーのカテゴリーに入れてもよかったかもしれません。
アレキサンドライト Alexandrite
[鉱物] 宝石のアレキサンドライト。カンタロープに続いてのカラーチェンジのスワロフスキー。本物のアレキサンドライトは赤系⇦→緑系の色変化なので、どちらかというとカラーチェンジサファイアに近いかも。
太陽光
通常の室内
白熱球
蛍光灯