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スマトラ島のブルーアンバー - ブラックライトの種類と蛍光の深い世界

Blue Amber of Sumatra - Types of Blacklight and the Deep World of Fluorescence

 

ブルーアンバーの記事を書いたときに、気になっていたものがあるんです。それはインドネシア産のブルーアンバー。スマトラ島のものが大々的にネットに溢れていて、説明文を読むとドミニカ共和国のものより質が良いとか、世界的に注目を浴びてるとか、華々しい言葉がならんでいて。

さらには、ロイヤルブルーだとか、タイガーアンバーだとかが出てくる。天然石業界は相変わらずだなあと思ったものの、見てしまえば気になります。またしても梅花の知りたい熱が上がってきたので調査開始です!

(※この記事のブラックライトを照射している写真は右下からライトをあてています)

インドネシア産のブルーアンバー

やっぱり画像で見るより実際に手にとって見たいので手に入れました。インドネシア産スマトラ島のブルーアンバー。
ちょっと大きめでドロップ型のアンバー。深いレッドブラウンがきれいです。透明感はそれほどありません。
スマトラ島 ブルーアンバー

ブラックライトを当ててみると綺麗に蛍光ブルーが現れます。
スマトラ島 ブルーアンバー

インドネシアのスマトラ島もドミニカ共和国も熱帯地域の島諸島です。何か共通点でもあるのかもしれません。が、何万年何億年前の環境やその後どういった地質気候変動があったのかまではわからない…
同じ産地のものでも蛍光を発するかどうかは予測不能だそうです。奇跡的な条件で生まれる自然の贈り物ですね。

蛍光のしくみ

蛍光=fluorescence(フルオレッセンス)。語源は「蛍石(ほたるいし)=fluorite(フローライト)」で、フローライトが蛍光現象をもつことからきています。

鉱物はいろんな成分(不純物)が混ざり合い結晶化したものがほとんど。その不純物の中には、強い光である紫外線があたると高エネルギーとなるものがあり、そのエネルギーを放出するときに光となって人の目に見える現象を「蛍光」という。
電子レベルの物理学の話になるので、梅花がなんとなく理解できた…かなというかなりざっくりとした説明です笑。

不純物によって蛍光の色も違うし、紫外線のどの波長帯で蛍光するかも違うそうです(後述します)。
紫外線があたらなくなってもしばらく発光してる状態が「燐光」。「蓄光」とはまたちがうんでしょうか…

紫外線

人の目に見える光を「可視光線」と言います。目に見える色すべてなんですが、簡単にいうと「レインボー」です。赤・オレンジ・黄・緑・青・紫ですね。紫外線はその「紫」の外側の光、目に見えないけれど高エネルギーで人体に有害な光(電磁波)です。ちなみに反対側「赤」の外側は赤外線ですね。

可視光線の範囲は約400〜800nm(ナノメートル*1)。紫外線は約10〜400nm、それより先はX線(レントゲン写真など)、ガンマ線(放射性物質から放出など)です。

ブラックライトの種類

市販されているブラックライトの波長ですが、多くは395nmあたり。可視光線に近いため扱いやすく安価です。

下の画像はドミニカ共和国産のアンバーですが、強く蛍光を発しています。そして床面をみると青い光を目視でも確認することができます。
395nmブラックライト

そして次の画像は375nmと前出のものより波長が20nm短いブラックライト 。蛍光の強さは少し控えめになりましたが、目に見える青い光がほとんどないので蛍光そのものをしっかり確認することができます。(注意:光が見えにくいからといって光源を覗き込んではダメです。危険です!
375nmブラックライト

スマトラ島のブルーアンバーはこんな感じに見えます。
375nmブラックライト スマトラ島アンバー

この波長帯で紙幣の偽造防止特殊印刷の蛍光を見ることができるそうです。梅花も実際にやってみました。375nmでは光るけれど395nmでは蛍光しなかったです。すごい。

> LED UVブラックライト 375nm|LHA-UV375/1-K2 08-1039 オーム電機 :08-1039:e-プライス - 通販 - Yahoo!ショッピング

これ以上短い波長のブラックライトは手軽には購入できない気がします。紫外線は波長が短くなればなるほど有害ですし、研究施設とかそういったところで分析装置として利用されているのではないかなと思います。

気になるタイガーアンバーとレインボーアンバー

タイガーアンバー

スマトラ島に生息するトラ(絶滅危惧種)にあやかって、模様の入ったアンバーをそう呼んでいるだけのようです。
模様=不純物の入ったアンバーに付加価値(希少価値)をつけようみたいな試みかなと。いや、実際は付加価値はつかなくて、ちょっと特別な感じ、新種っぽくという販売戦略ですね。いつものことですが…

レインボーアンバー

こちらもショップネーミング。メキシコ産と表示されているものが多かったです。レッド、オレンジ、イエローブラウン、グリーン、ミックスカラーの琥珀をそう呼んでいるみたいですね。あるいは、蛍光カラーがところどころ混じっているもの。どちらにしろ、カラーがミックスされている琥珀を指しています。

個人的には自然の産物に変なこじつけをするの好きじゃなく…そういうのを売りにしているところでは買わないようにしています。
自然の産物ならまだよくて、画像を見る限り模造っぽいものもちらほら。

加工品なら加工品と表示して適正価格で売ってくれればいいのに、本物と称して儲けようとするのは詐欺ですからね。詐称は許せませんね。

umehanablog.com

*1:ナノメートル(nm)=長さの単位。光の波長を表すときに使う。1ミリメートル(mm)の1000分の1が1マイクロメートル(μm)。そのさらに1000分の1が1ナノメートル。